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自主研究

 ISO19650「BIMを含めた、建築物及び土木構造物に関する情報の組成及び数値化
 -BIMを活用した情報マネージメント」シリーズの適用に関する研究

 ISO19650は、資産管理(アセットマネジメント)の観点から、建築物又は土木構造物の建設、改変又は拡充時に、発注者が実際に使用された1つ1つの材料を情報要求事項として受注者に提出を求め、関係者がいつでも安定的にアプローチできる共通データ環境(CDE)に保管することによって、建築物又は土木構造物の維持、補修、改変、拡充又は廃止を計画的、効率的及び安全に実施できることについて規定しています。
 ISO19650シリーズでは、発注者が求める情報交換要件としてIFC(Industry Foundation Classes)とMVD(Model View Definition)に対応する仕様が指定されることとしています。
 IFCは、ISO16739-1:2020に規定されており、ISO規格に対応した英国のUniclassや米国のOmniclassなどがあります。
 我が国においても国土交通省がISO19650シリーズへの対応を進めており、ISO19650への適用に向けて、必要な制度や不可欠な技術開発などを検討する勉強会を有志企業と毎月2回実施しています。


 ISO20887「建築物及び土木構造物の持続性-解体可能性と適応性のための設計」の適用に関する研究

 ISO20887は、建築物や土木構造物の最適な設計によって、その寿命を延長し、資源を有効利用することによって、炭素排出量を削減し、また、埋め立て処分の量を削減することを目的として制定されました。
 EUのカーボン・ニュートラル政策を取りまとめたタクソノミーでは、建築・土木分野での重要な政策手段として位置づけられています。
 ISO20887の目的は、建築物及び土木構造物について、多様な関係者、特にプロジェクトに携わる設計者が考慮すべき「解体可能性及び適応性のための設計」(Design for Disassembly and Adaptability(DfD/A)に関する原則と主要な課題を提示するものです。
 設計に「解体可能性」の概念を導入することによって、廃棄物の縮減又は発生抑制を可能とします。プロジェクトの準備段階で代替方法の検討することによって資源利用の効率性を高めることを可能にします。
 「適応性」の概念及び原則の適用によって、既存の建築物や土木構造物(対象物)は、使用寿命を延ばすような転用又は改変により、不必要な資材撤去や新規建設を最小限に抑え、より多様な利用に対応可能とします。
 ISO20887は、ISO19650にしたがって施工された構造物の竣工データを共通データ環境(CDE)から取り出し、解体等を行う際に適正な処理を行うための基準となっています。
 ISO20887は、ISO19650を前提としており、我が国においても、国土交通省がISO19650シリーズへの対応を着実に進めており、ISO20887への対応について課題を整理し、地球環境問題においてイニシアティブを取れるように準備をしておく必要があります。