審査証明技術の紹介

 橋梁用ブレーキダンパー

審査証明書

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ここに紹介する内容は、審査証明委員会で審査された「開発目標」に関する事項の他、この技術に関する理解を深めるために、当センターにおいて開発者からの提供資料、ヒヤリングに基づきとりまとめたものです。

【橋梁用ブレーキダンパー】担当者

2901
株式会社大林組
担当者:技術本部 研究開発管理部 土木管理課
〒108-8502 東京都港区港南2-15-2 品川インターシティB棟
TEL:03(5769)1062   

1.技術の概要

 橋梁用ブレーキダンパーは、地震の振動エネルギーを摩擦熱に変換することにより振動を小さくする装置で、図2のように橋梁の上部構造と下部構造を接続して用います。
 ダンパーを用いて地震に抵抗する構造は「制震構造」と呼ばれ、「耐震構造」や「免震構造」に並ぶ地震対策の構造形式です。建築分野において「制震構造」はすでに一般的であり、ブレーキダンパーは数多くのビルに採用されています。
 ブレーキダンパーの仕組みを図3に示します。上部構造に接続された鋼材Aと下部構造に接続された鋼材Bが地震によって伸縮したときに、摩擦材と滑り材の間で摩擦すべりが発生します。その結果、地震による運動エネルギーは摩擦による熱エネルギーに変換され、橋梁の振動を小さく抑えます。摩擦面は、皿バネを挟んだ面圧ボルトにより適切に締め付けられているため、安定した摩擦力が発揮されます。
図1 橋梁用ブレーキダンパー

図2 ブレーキダンパーの適用方法

図3 ブレーキダンパーの仕組み

2.技術の特徴

(1)技術の効果
  • ・地震に対する橋梁の揺れや損傷を20~60%低減することができる。(図4)
  • ・大規模地震後においてもダンパーが損傷しないため、連続する大地震への対応や地震後の早期供用が可能。
  • ・耐震補強時は、仮設道路や仮締切り等の仮設備を低減できるため、約30%のコスト縮減が可能。
  • ・河川内橋梁の耐震補強時は、河積阻害を増加させず、通期施工が可能。水質汚染等の環境負荷リスクも
     最小化。
  • ・新設時に適用した場合、橋脚断面スリム化による7%程度のコスト縮減と、耐震性能の向上が両立できる。
                                                (図5)
  • 図4 効果検証振動台実験(大規模地震加振終了後)

    図5 3径間ラーメン橋新設時の試設計結果(橋脚断面の比較)

    (2)適用の範囲
  • ・新設橋梁の建設 (桁橋)
  • ・既存橋梁の耐震補強 (桁橋)

  • (3)他のダンパーとの比較
  • ・減衰容量やストロークの仕様は条件にあわせて変更可能です。
  • ・高い減衰性能を有しています。
  • ・大地震後も部品等の交換をする必要がありません。
  • ・耐久性の高い材料で構成されています。
  • ・シンプルな仕組みを汎用性の高い材料で構築しているため、安価です。

  • 3.技術の実施事例

  • ・鉄道橋梁の耐震補強(2件)
  • 4.受賞実績